概要

ジェンスクリプトは合成が困難であるネオアンチゲンペプチドの大量合成を可能にする技術的な経験と経験を持っており、お客様のダウンストリームアプリケーションに最適なサービスをご利用いただけます。

ネオアンチゲン プレシジョン免疫療法のワークフロー

ジェンスクリプトのネオアンチゲンペプチド合成サービスは、TCR療法用のネオアンチゲン候補の機能的スクリーニングから、臨床段階のワクチン免疫原性試験まで、すべてに利用できます。

Stages of Neoantigen Precision Immunotherapy

ネオアンチゲンぺプチド製造が困難な理由

特性 説明 難点
長さ ペプチド鎖の長さ ネオアンチゲンペプチドは8~50アミノ酸で構成されている。通常20アミノ酸を超えるペプチドは合成が困難。
電荷 ペプチド鎖の等電点(pI) 多くの精製ステップは、特定の電荷のみで機能するため、ペプチドが中性から離れるほど、合成はより困難となる。
疎水性 電荷により自然に疎水性を示すアミノ酸 ペプチドが疎水性であればあるほど、水への不溶性により合成と精製が困難となる。
収量 重量(mg)での、1ペプチドの量 難しいペプチドに対して、様々な収量で作製可能なプロバイダーを見つけることは非常に困難。
純度 ペプチド溶液中の個々のペプチドの割合 電荷と疎水性(溶解性および凝集)が、標準的な精製を困難にする。

ネオアンチゲンペプチド固有の特性が、合成を困難にする。

ネオアンチゲンペプチドは通常、細胞表面に発現し、単一アミノ酸の欠失、挿入、あるいは置換により生じます。このため、長さ、電荷および疎水性などの性質が異なり、合成および精製の困難さにつながっています。

ジェンスクリプトはどのようにこれらの問題に対応しているのか?

Peptide Synthesis

ペプチド合成

Peptide Purification

ペプチド精製

ジェンスクリプトは、配列のみに基づいてペプチド合成の難易度決定をできる予測アルゴリズムNeoPre™を開発しました。NeoPre™は、合成難易度を予測するために、各ペプチドの長さ、収量、電荷(pI)、凝集、疎水性および純度などの6つの固有の特性を解析します。その後ジェンスクリプトの多様な合成サービスプラットフォームの一つを使用することで、ペプチドを正確に合成するための最も効率的なアプローチです。

こちらからいくつかの事例を確認してください!

Length Yield Purity pI Aggregation Hydrophobicity Prediction Recommended Protocol
27 20-24 mg >98% 7.4 24.46296 -0.25 Difficult Automatic synthesis
25 4 mg >98% 10.2 52.2536 0.65 Difficult Mankind handling with improved coupling reagent, monitored under all process, involving Mid-control process to detect MS results
25 24 mg >98% 8.6 48.3768 0.15 Difficult Semi-automatic synthesis, monitored under all process to ensure coupling efficiency. "O-Acyl isopeptide method" for peptide synthesis
25 4 mg >98% 6.4 39.3832 0.05 Difficult R&D

NeoPre™の解析例。NeoPre™は合成難易度および合成方法を決定する前に、個別のペプチド配列を解析し、凝集、等電点(pI)および疎水性を算出します。

Total Delivered Successful Rate Avg TAT (Days)
Total 2267 2158 95.15%
Difficult 1098 1030 93.81% 36% ≤ 6 days
Easy 1169 1128 96.49% 39% ≤ 6 days

NeoPre™を用いた、ペプチド合成の成功率。ジェンスクリプトのNeoPre™バイオインフォマティクスツールの利用で、ネオアンチゲンペプチド合成で95%の成功率を達成しています。全体では、予測された困難なペプチドの94%の合成に成功しています。

ジェンスクリプトは標準的な5つの合成方法に加え、疎水性ペプチド生産に特化した2つの合成技術を提供しています。そのうちの1つは、当社のHi-Syn技術で、最適化された反応温度およびカップリング効率を向上するための縮合試薬を利用します。

ジェンスクリプトのHiSyn技術を使用した結果

Project-YTD Attempted Synthesized Synthesis success rate
Total 232 200 86.21%

ジェンスクリプトは、HiSynテクノロジーを含む技術的進歩により、困難なネオアンチゲンぺプチド合成の全体的な成功率が95%に到達しています。HiSynは、高度なカップリング法を利用した手動テクノロジーは、ジェンスクリプトで以前は製造できなかったペプチドの86.21%を合成できるようになりました。

HiSyn Attempted Synthesized Synthesis success rate
Hydrophobic peptide 88 80 91%

HiSynを用いることで、ほとんどが疎水性のペプチドの合成成功率が向上。 ネオアンチゲンペプチドは疎水性が高い傾向があるため、溶解性および合成成功に対してマイナスな影響を及ぼします。困難な疎水性ペプチドの全体的な成功率を向上させるため、ジェンスクリプトのHiSyn技術は、これまで生成できなかった疎水性ペプチドの 91% を合成することができました。

通常の手動プロセス

通常の手動プロセス

HiSynプロセス

HiSynプロセス

HiSynを用いたペプチド純度の向上。当社の標準的な手動および自動化合成では、同じペプチドを50 mg、95%の純度で合成することはできませんでした。しかしHiSynを利用することで、当社は必要な収量でペプチドを製造できるだけでなく、HPLCクロマトグラムの比較でも示されているように、必要な純度でも製造できるようになりました。

ジェンスクリプトのダブルカップリング技術は、当社のマイクロウェーブ合成法に最適化された反応条件で、HiSyn技術のカップリング試薬を使用します。ジェンスクリプトはこのようなマイクロウェーブ技術を利用した最適化反応技術などを適用できる、この分野の最初のCROです。

GenScriptのダブルカップリング技術を使用した結果

Project Total IPC pass Synthesis Success rate
Double coupling 385 342 88.83%

ダブルカップリングを使用した、困難なペプチドの合成成功率向上。 ジェンスクリプトは、当社のHiSyn技術などの技術的進歩を用いて、困難なネオアンチゲンぺプチド合成の全体的な成功率が95%を達成しています。高度なカップリング法、ダブルカップリングは、ジェンスクリプトでこれまで製造不可であったペプチドの88.83%の合成を可能とした自動技術です。

通常の自動化プロセス

通常の自動化プロセス

ダブルカップリング自動化プロセス

ダブルカップリング自動化プロセス

ダブルカップリングを使用したペプチド純度の向上。当社の標準的な手動および自動技術では、同じペプチドを19 mg、90%の純度で合成することはできませんでした。しかしHiSynを利用することで、当社は必要な収量でペプチドを製造できるだけでなく、HPLCクロマトグラムの比較でも示されているように、必要な純度でも製造できるようになりました。

ジェンスクリプトは、従来のペプチド精製プロトコルに頼るのではなく、ペプチドの純度を向上させるための標準的な方法を最適化しました。異なる固有特性を持つのペプチドおよびタンパク質の両方を精製する当社の専門的な知識や経験を基に、多数の異なる試薬および精製カラムを利用して、強化された精製プロトコルをデザインしました。これにより、最も困難なネオアンチゲンペプチドでも、最大98%の純度の達成を可能にします。

ジェンスクリプトの最適化された精製技術を使用した結果

Project Total IPC pass Synthesis Success rate
Purification 67 58 86.6%

ジェンスクリプトの最適化精製テクノロジーを使用して、困難なペプチドの精製を向上します。 高度な精製方法を利用することで、ジェンスクリプトの最適化された精製方法により、以前に希望の純度で合成できなかったペプチドの 86.6% を精製することができました。

通常のプロセス

通常のプロセス

最適化された精製プロセス

最適化された精製プロセス

最適化されたテクノロジーを使用してペプチドの純度を向上します。 当社の標準的な手動および自動技術を使用して、同じペプチドを 19 mg、純度 98% で精製することはできませんでしたが、HiSyn を利用することで、必要な収率でペプチドを生成できるだけでなく、HPLC クロマトグラムの比較の結果から示されているように要求された純度でもペプチドを生成することができました。

あらゆるアプリケーションへオーダーメイドの合成!

TCR-抗原の親和性と免疫原性スクリーニング

TCR-Antigen Affinity & Immunogenicity Screening

個別化がんワクチン(PCV)

TCR-Antigen Affinity & Immunogenicity Screening

PCV有効性スクリーニング

TCR-Antigen Affinity & Immunogenicity Screening

ジェンスクリプトのサービスの特徴

Sequence Analysis

ネオアンチゲン合成の信頼できるパートナー

Peptide Synthesis

困難なペプチドに対する高い合成成功率

Peptide Purification

個別化療法に柔軟に対応できるサービス

"ネオアンチゲンコミュニティでの確かな評判"

“SNP-7/8aの外的妥当性を検証するためにマウスで何百のネオアンチゲンをスクリーニングを成しえた。この成功は、困難な配列でも必要な高い純度で迅速に合成できた、ジェンスクリプトのペプチド科学者の熱心な努力によるものである”

―Geoffrey Lynn, Ph.D.
Avidea Technologies' CEO

実証済みの信頼性

Strong Application Expertise

強力なアプリケーションに関する専門知識

  • 3T BiosciencesへTCR療法スクリーニング用のペプチド1000個を生産
  • Avideaの新規SNAP PCVデリバリーシステム用に、様々な量の困難なペプチドを合成
  • DNAベースPCV有効性スクリーニング用の高免疫原性ペプチドの作製
Strong Application Expertise

成功実績

  • 15年間で98%の成功率を持つペプチド合成実績
  • トップ50の免疫療法企業およびアカデミック機関への、ネオアンチゲンペプチド製造に成功
Strong Application Expertise

継続的なコミュニケーション

  • 48時間(月曜~金曜の営業日)でのコミュニケーションによる技術サポート
  • プロジェクト専門のマネージャーによるマイルストーン管理

“優れた免疫原性へ、信頼性の高い合成技術とツールの利用”

2019年、ジェンスクリプトは当社のオーダーメイドのネオアンチゲンペプチド合成プラットフォームを使用して、95%の成功率で2500のネオアンチゲンペプチドを製造しました。

どのように達成したのか?

Input EVERY

ステップ1:合成難易度を判断するため、当社独自のNeoPre™バイオインフォマティクスアルゴリズムにお客様の全てのペプチド配列を入力

ジェンスクリプトのNeopreバイオインフォマティクスアルゴリズムについてもっと知りたい場合は、こちらの困難なネオアンチゲンペプチド合成技術に関するウェブページをご覧ください!

Peptide # Sequence Length Aggregation Hydrophobicity pI Synthetic Difficulty
Example 1 XXXXXXXX 25 4.18 -0.032 11.83 Middle
Example 1 XXXXXXXX 25 4.18 -0.032 11.83 Middle
Example 2 XXXXXXXX 25 31.63 0.49 10.06 Hard
Example 3 XXXXXXXX 25 -4.77 -0.58 6.78 Simple
pick the right synthesis platform to maximize success

ステップ2: 難易度およびプロジェクトの詳細に基づき、成功を最大化するために適切な合成プラットフォームを選択

ジェンスクリプト独自の困難なネオアンチゲンペプチドの合成と精製に関してもっと知りたい場合は、 こちらから当社のウェブページをご覧ください!

Technology Use Case
Microwave Automated, High Yield, Fast TAT
Liquid-Phase For modified peptides
Solid-Phase Higher purity peptides
 optimize any neoantigen sequence

ステップ3:ペプチド製造後、ジェンスクリプトはお客様のあらゆるネオアンチゲン配列を最適化するサービスでサポートしています。

Library Use
Alanine Scanning Determine the most important individual amino acids
Overlapping Discover the perfect peptide length and sequence
T-Cell Truncation Identify the best epitope for a specific activity

"お客様のタイムライン合わせた、高い信頼性のペプチド製造"

ネオアンチゲンは、そのダウンストリームのアプリケーションに応じて、量、納期、数、純度等、必要とされる様々な仕様で条件が異なります。ネオアンチゲンを利用される研究者のニーズに応えるため、ジェンスクリプトの全てのネオアンチゲンペプチドサービスは、完全にフレキシブルでカスタマイズ可能です。

プロジェクト例1:TCR親和性および免疫原性スクリーニング

ジェンスクリプトは、T細胞療法の初期段階から臨床段階における有効性スクリーニングに関わるお客様のニーズを満たすため、幅広いサービスを提供しています。ジェンスクリプトのネオアンチゲンペプチド合成サービスの様々な方法を利用することで、TCR親和性成熟およびエピトープ同定まで、各フェーズで必要とされるペプチドの要件に合わせたカスタマイズが可能です。さらに読む»

プロジェクトのゴール:扁平上皮がん患者用の同種T細胞療法を作る

フェーズI:腫瘍生検およびNGS後、300の異なるネオアンチゲンが潜在的な候補として同定された。TCR結合親和性および有効性のin vitro機能的スクリーニングに使用するための未精製 (crude) ペプチドライブラリとして合成するために、これらの配列をジェンスクリプトへ送付した。

# Peptides Analyzed # Peptides Synthesized Avg Peptide length Yield Purity TAT (B.D) Quality Control Synthesis Methods Used Delivery
300 290 30 AA 2 mg/peptide 70% 20 RP-HPLC
LC-MS
Simple: 68% of Peptides Synthesized Using Microwave Technology
Difficult: 22% of Peptides Synthesized Using LP/SP Manual technology
Lyophilized Peptides in Individual Aliquot Tubes

フェーズII: in vitro機能的スクリーニングによりトップ候補を同定したが、TCRの結合親和性と有効性を向上させるため、研究者らはネオアンチゲンエピトープとTCRの間の特異的な相互作用をマッピングするための、オーバーラッピングライブラリをデザインし、作成した。

Library Type Length Offset Overlap # of Peptides Purity Yield Delivery Format
Overlapping 11 AA 3 AA 6 AA 100 80% 0.5 mg/peptide Pooling all quantity of partial peptides (20 peptides/pool)

フェーズIII:特異的なエピトープが同定され、研究者らはTCRの親和性成熟に先立ち、どのアミノ酸が最も治療効果にとって重要であるかを判断するための、アラニンスキャニングライブラリをデザインし、作成した。

Library Type Length Purity Yield Delivery Format
Alanine Scanning 11 AA 98% 4 mg/peptide Lyophilized Peptides in Individual Aliquot Tubes (1 mg/tube)

プロジェクト例2:PCV開発

PCVを作製する際、研究者らはそのin vitro機能的スクリーニング、実験室レベルでの前臨床安全性の基礎検討、および臨床的有効性分析など様々な特定のニーズを満たすために、一連のペプチドサービスを必要とします。ジェンスクリプトのネオアンチゲンペプチド合成サービスには、あらゆるフェーズのPCV開発に対応できる信頼性の高いペプチド合成を可能にする柔軟なサービスを取り揃えています。さらに読む»

プロジェクトのゴール: 膠芽腫患者用の個別化がんワクチンの作製

フェーズI:腫瘍生検とNGS解析後、150の異なるネオアンチゲンが潜在的な候補として同定された。in vitro機能的スクリーニングに使用する精製ペプチドライブラリを合成するために、これらの配列をジェンスクリプトへ送付した。

# Peptides Analyzed # Peptides Synthesized Avg Peptide length Yield Purity TAT (B.D) Quality Control Synthesis Methods Used Delivery
150 145 28 AA 2 mg/peptide 75% 20 RP-HPLC
LC-MS
Solubility Testing
Simple: 60% of Peptides Synthesized Using Microwave Technology
Difficult: 40% of Peptides Synthesized Using LP/SP Manual technology
Lyophilized Peptides in Individual Aliquot Tubes (1 mg/vial)

フェーズII:in vitro機能的スクリーニングにより非ヒト霊長類での前臨床PCV開発用の20ペプチドが同定された。

# Peptides Analyzed # Peptides Synthesized Avg Peptide length Yield Purity TAT (B.D) Quality Control Synthesis Methods Used Delivery
20 19 35 AA 500 mg/peptide 98% 30 RP-HPLC
LC-MS
Solubility Testing
Simple: 30% of Peptides Synthesized Using Microwave Technology
Difficult: 70% of Peptides Synthesized Using LP/SP Manual technology
Lyophilized Peptides in Individual Aliquot Tube

フェーズIII:前臨床試験でワクチンが”安全”と判断された後、ワクチンが患者に使用された。接種後、研究者らは患者由来PBMCの臨床in vitro有効性スクリーニング用に、”ワクチン”および”非ワクチンコントロール”のネオアンチゲンペプチドを必要とした。

# Peptides Analyzed # Peptides Synthesized Avg Peptide length Yield Purity TAT (B.D) Quality Control Synthesis Methods Used Delivery
25 25 34 AA 14 mg/peptide 70% 20 RP-HPLC
LC-MS
Simple: 35% of Peptides Synthesized Using Microwave Technology
Difficult: 65% of Peptides Synthesized Using LP/SP Manual technology
Lyophilized Peptides in Individual Aliquot Tube (2 mg/vial)

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