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ネオアンチゲンをコードするペプチドは、アミノ酸の変化、挿入、および/または欠失が頻繁に含まれており、これがペプチドの疎水性へ大きな影響をもたらします。これらの疎水性ぺプチドは凝集および不溶性となる傾向が高く、精製やダウンストリームでの利用を困難にしています。
ジェンスクリプトは、独自のペプチド合成化学/プロセスおよびバイオインフォマティクスツールを組み合わせ、ネオアンチゲンペプチドの合成および納品成功率>95%を達成しました。
特性 | 要因 | 困難な理由 |
---|---|---|
長さ | ペプチド鎖の等電点(pI) | ネオアンチゲンペプチドは8 ~ 50 アミノ酸で構成されます。ペプチドが20AAを超えると合成難易度が高くなります。 |
電荷 | ペプチド鎖の等電点(pI) | ペプチドは特定の電荷条件で精製されます。ペプチドが中性から遠ざかるほど合成はより困難になります。 |
疎水性 | ネイティブで電荷的に疎水性のアミノ酸 | ペプチドの疎水性が高いほど、水に不溶性になるため、合成と精製がより困難になります。 |
収量 | ペプチド1つの重量(mg) | 困難なペプチドを多様なスケールで合成できる受託先を探すことは容易ではありません |
純度 | ペプチド溶液中の個々のペプチドの割合 | 電荷と疎水性(溶解性と凝集性)により、標準的な精製が困難になります |
合成を困難にするネオアンチゲンペプチドの固有の特徴。
ネオアンチゲンペプチドは通常、細胞表面に発現し、単一アミノ酸の欠失、挿入、または置換が生じています。 このため、それらは長さ、電荷、疎水性が異なり、合成や精製が困難になります。
ジェンスクリプトは配列情報にのみ基づき、ペプチド合成の難易度を予測するアルゴリズムであるNeoPre™を開発しました。NeoPre™は、各ペプチドの長さ、収量、電荷(pI)、凝集、疎水性および純度などの6つの固有の特性を解析し合成難易度を予測しています。このアルゴリズムは、ジェンスクリプトの多くの合成プラットフォームに適応させることで、ペプチド合成を最も効率的に成功率を上げるアプローチです。
長さ | 収量 | 純度 | 等電点(pI) | 凝集 | 疎水性 | 予測 | 推奨合成方法 |
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27 | 20-24 mg | >98% | 7.4 | 24.46296 | -0.25 | 困難 | 自動システム |
25 | 4 mg | >98% | 10.2 | 52.2536 | 0.65 | 困難 | 改良したカップリング試薬を使用して手動合成。MS測定結果を中間コントロールプロセスに導入し、全ての工程をモニタリング |
25 | 24 mg | >98% | 8.6 | 48.3768 | 0.15 | 困難 | 半自動合成。全工程の全てのカップリング効率をモニタリング。ペプチド合成として"O-Acyl isopeptide法" を採用 |
25 | 4 mg | >98% | 6.4 | 39.3832 | 0.05 | 困難 | 研究開発 |
NeoPre™の解析例。NeoPre™は合成難易度と合成方法を決定する前に、各ペプチド配列を解析し、凝集、等電点(pI)および疎水性に基づき数値として難易度を割り当てます。
トータル | 納品実績 | 成功率 | 平均製造期間(日) | |
---|---|---|---|---|
トータル | 2267 | 2158 | 95.15% | |
困難 | 1098 | 1030 | 93.81% | 36% ≤ 6日 |
容易 | 1169 | 1128 | 96.49% | 39% ≤ 6日 |
NeoPre™を用いたペプチド合成の成功率。
ジェンスクリプトは、当社のNeoPre™バイオインフォマティクスツールを活用し、ネオアンチゲンペプチド合成成功率95%を達成しています。全体として、合成困難と判定されたペプチド94%が合成されました。
ジェンスクリプトは、当社の標準的な5つの合成方法に加え、疎水性ペプチド生産に特化した2つの合成技術を保有しています。そのうちの1つがHi-Syn技術です。この技術は最適化された反応温度およびカップリング効率を向上するための縮合試薬を利用します。
ジェンスクリプトのHiSyn技術を使用した結果
プロジェクト数 (年間) | 試行 | 合成 | 合成成功率 |
---|---|---|---|
トータル | 232 | 200 | 86.21% |
HiSynを用いることで、高難易度のネオアンチゲンペプチドの成功率が向上。
ジェンスクリプトは、当社のHiSyn技術などの先進技術を活用し、困難なネオアンチゲンぺプチド合成の全体的な成功率は95%に到達しています。HiSynは高度なカップリング法を利用した手動技術であり、ジェンスクリプトで以前は製造できなかったペプチドの86.12%が合成に成功しました。
HiSyn | 試行 | 合成 | 合成成功率 |
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疎水性ペプチド | 88 | 80 | 91% |
HiSynした疎水性ペプチドの成功率が向上。
ネオアンチゲンペプチドは疎水性が高い傾向があり、溶解性および合成成功率に悪影響を及ぼしています。難易度の高い疎水性ペプチドの全体的な成功率を向上させるため、ジェンスクリプトのHiSyn技術を使用することで、以前は合成できなかった疎水性ペプチドの91%を合成可能になりました。
通常手動プロセス
HiSynプロセス
HiSynによるペプチド純度の向上。
当社の標準的な手動合成および自動合成では、50 mg、95%の純度で合成することができなかったペプチドについて、HiSynを利用することで必要な収量でペプチドを製造できるだけでなく、HPLCクロマトグラムの結果でも示されている通り、必要な純度を達成することができました。
ジェンスクリプトのダブルカップリング技術は、当社のマイクロウェーブ合成法に最適化された反応条件で、HiSyn技術のカップリング試薬を使用しています。ジェンスクリプトはこのようなマイクロウェーブ技術を利用した最適化反応技術などを適用できる、この分野の最初のCROです。
ジェンスクリプトのダブルカップリング技術を使用した結果
プロジェクト | トータル | IPCパス | 合成成功率 |
---|---|---|---|
ダブルカップリング | 385 | 342 | 88.83% |
ダブルカップリングによる高難易度ペプチド合成成功率の向上。
ジェンスクリプトは、当社のHiSyn技術などの先進技術を駆使し、合成困難なネオアンチゲンぺプチドの全体的な合成成功率が95%に到達しています。最新のカップリング法を利用したダブルカップリングは、ジェンスクリプトでこれまで製造できなかったペプチドの88.83%の合成を可能とした自動技術です!
標準自動化プロセス
ダブルカップリング自動化プロセス
ダブルカップリングによるペプチド純度の向上。
当社の標準の手動法と自動化法では達成することができなかったペプチドについて、HiSynを利用することで必要な収量でペプチドを製造できただけではなく、HPLCクロマトグラムの結果でも示されている通り、必要な純度で製造することが可能となりました。
従来のペプチド精製プロトコルだけではなく、ジェンスクリプトは標準法を最適化することでペプチドの純度を向上させています。異なる特性をもつペプチドおよびタンパク質それぞれの精製について社内のエキスパートに相談し、多様な試薬や精製カラムを組み合わせて、純度を高めることができる精製プロセスを構築しました。このプロセスにより、ジェンスクリプトでは最も困難であるネオアンチゲンペプチドにおいても最大98%の純度を達成しています。
ジェンスクリプトで最適化された精製技術を使用した結果
プロジェクト | トータル | IPCパス | 合成成功率 |
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精製 | 67 | 58 | 86.6% |
ジェンスクリプトの最適化された精製技術を使用した、高難易度ペプチド純度の向上。
ジェンスクリプトの最適化された精製技術である最新の精製法を利用することで、これまで希望の純度で合成ができなかった、ペプチドの86.6%の精製を可能にしました。
通常プロセス
最適化された精製プロセス
最適化された技術を使用することによるペプチド純度の向上。
当社の標準の手動および自動技術では達成することができなかったペプチドについて、HiSynを利用することにより19 mgのペプチドを98%の純度で精製することができ、これはこのHPLCクロマトグラムの結果でも示されています。