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エピトープマッピングは、抗体あるいはMHC分子との結合によって免疫応答を誘発する、抗原上の特定のペプチド配列を同定するプロセスです。エピトープの同定は、抗原の体系的なスクリーニングが必要ですが、抗原が複数の立体構造または結合ドメインを持つ場合には、難しいことがあります。治療薬の開発ではこれらのドメインを詳細に理解していることも重要なポイントとなるため、ペプチド ライブラリを使用して複数の短い直線状のペプチド フラグメントを並行して提示し、特定のエピトープを推定します。エピトープマッピングの最も一般的なアプリケーションは、T細胞と抗体です。
T細胞エピトープは、抗原提示細胞上のタンパク質のコ構成要素で、T細胞の認識と結合の後に免疫応答を引き起こします。これらエピトープの同定は、効果的な免疫疾患治療薬の開発に極めて重要です。ペプチドライブラリは、抗原全体の重複セグメントが 96 ウェル プレートの各ウェルに追加されるように設計されています。そしてT細胞培養物あるいは精製した受容体をライブラリに添加し、フローサイトメトリーやその他の細胞アッセイによって結合性を評価できます。この方法によるエピトープの発見は、ウイルス性疾患やがんに対するワクチン開発に、特に有用です。
抗体のエピトープマッピングは、タンパク質と抗体の間の特異的結合相互作用について新しい知見をもたらします。T細胞マッピングと同様、抗原ペプチドは特異的抗体を添加した後にスクリーニングされます。ライブラリ内のペプチドと結合した場合、そのペプチドは”免疫原的な適合”あるいは免疫原性があり、受動免疫を促進できるとみなすことができます。結合イベントは様々な定量、または定性的方法でモニターできますが、最も一般的なものの1つはELISAによるものです。このスクリーニング技術は、筋ジストリフィー、アルツハイマー病などの複数の病気や疾患の治療のための最も効果的なモノクローナル抗体の同定に使用されています。
Nikolaeva et al. Epitope mapping for monoclonal antibodies recognizing tuber necrotic isolates of Potato virus Y. Am J Potato Res. 2012 Apr; 89(2):121-128. さらに読む
Armistead et al. Antibodies to a Single, Conserved Epitope in Anopheles APN1 Inhibit Universal Transmission of Plasmodium falciparum and Plasmodium vivax Malaria. Infection and Immunity. 2014 Feb; 82(2): 818-829. さらに読む
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