sVNTキットは、SARS-CoV-2ウイルスに対する循環している中和抗体を検出および測定します。COVID-19感染またはワクチン接種後に免疫系によって産生された中和抗体は、SARS-CoV-2スパイクタンパク質の受容体結合ドメイン(RBD)とACE2ヒト細胞表面受容体との間の相互作用を阻害することによって作用します。中和抗体は重要な役割を担っているため、多くのワクチン会社や製薬会社は、これらの抗体の分析に重点を置いています。例えば、ワクチン開発者は、ワクチンによって誘発される中和抗体反応を頻繁に報告しています。さらに、製薬会社は現在、COVID-19患者の治療向けに中和抗体に基づく薬剤を開発中です。sVNTキットは、COVID-19ワクチン接種により産生された中和抗体を検出および測定します。また、このキットは、これらの薬剤が抗体であるか低分子であるかに関係なく、RBD-ACE2相互作用を阻害する可能性のある薬剤の有効性を判断するのに役立ちます。このキットはさらに、血清陽性率、集団免疫の評価、および防御免疫反応の持続性についてのCOVID-19の調査をサポートします。sVNT検査は、種に依存せず、ラット、マウス、フェレット、ウサギなどの動物でSARS-CoV-2感染の研究に使用できます。このキットは、中和抗体を検出するための生ウイルスアッセイに代わる、より速く、より簡単で、よりハイスループットの選択肢です。

sVNT検査は、SARS-CoV-2中和抗体の定性的検出および半定量的検出の両方に使用できます。定性モードでは、サンプル中の中和抗体の有無を示します。半定量モードでは、検量線を使用して、スタンダードに対する中和抗体の相対量を測定します(図1a)。結果は、ユーザの好みに応じて、高/中/低の中和具合の判定(図1b)、もしくはユニット/ mLまたは力価として表示されます。

力価
(U/ml)
最終希釈倍率
(初期試料の希釈倍率、RBD-HRPの1:2希釈を考慮)
1:20の「プレスクリーニング」サンプル希釈倍率での中和率 ( % )
(初期の1:10サンプル希釈倍率、RBD-HRPの1:2希釈を考慮)
判定
<1500 1:20 30から <60
1500 - 5000 1:60 60から90
>5000 ≥1:180 >90

図1 sVNTキットを使用した中和抗体の半定量的評価。 GenScript社のsVNTキットを使用して、3つのサンプルでSARS-CoV-2中和抗体を検出しました。 (a) 最終中和力価の計算。 検量線を使用して、所与のサンプルの中和反応をプロットしました。中和活性の定量化に役立てるために各サンプルの最終中和力価が計算されます。最終中和力価は、検量線から推定された力価と、OD450値が線形範囲に入るために必要なサンプル希釈倍率との積です。結果では、高(赤)、中(青)、および低(緑)の中和力価を持つサンプルが特定されています。(b). データの 解釈サンプル中のウイルス中和活性の相対量を、「低」、「中」、または「高」に分類しました。

要約

  • プレートに付着させたACE2タンパク質とHRP標識RBDを含む96ウェルELISAフォーマットを検出に使用します。
  • この検査は、血清および血漿サンプルで使用できます。
  • ポジティブコントロールとネガティブコントロールがキットに含まれています。
  • WHO中和基準に対して校正されています。

    注記:キットに対しての国際特許権は順守されています。

研究応用

COVID-19診断検査

疫学および免疫学研究

ワクチン開発

治療法開発

特徴

種非依存

アイソタイプに非依存

高い特異性

高感度

安全および拡張可能

テクノロジー